ゴールデンウィーク前半、奥穂高岳に登るべく北アルプスの玄関口である上高地へ向かった。
天気予報では大雨強風の最悪な天気。
涸沢まで登り、テントの中で天候の回復を待つ。
山で天気が悪いと狭いテントの中で停滞するしかない。
テントを打ち付ける雨の音。。。。
AM03:00
目がさめた。極度の寒さと孤独を感じた。
テント内でラーメンを作って食べたら少しホッとした。。
AM05:00
起床し、雨の中、外の様子を見る。
残雪期の奥穂高へのザイテングラードの取り付きも視界が悪く見えない。
涸沢の鯉のぼりが勢いよく泳いでるのは強風の印だ。
きっと稜線は、強風で厄介だろう。
何度となく外に出ては、考え込む。
重い荷物はすべてここにおいて、空身で行けばきっと二時間で行けるだろう。。。
きっと行けたと思う。。。
この状況で出発しても誰にも止められない。
単独とはこういうものだ。
しかし、僕は諦めた。。。
これでよかったんだ。。
P.S
今年も遭難事故により、北アルプスでたくさんの命が奪われた。
僕は登山する立場からして、人ごとには思えなかった。
どれだけ山に魅了され、どれだけ山を愛したか。
ご冥福お祈りいたします。