「歩みを止めなければ必ず頂にたどり着く」
いつか友人に言われた言葉が僕の座右の銘だ。
不注意により沢に落ちてしまった。
腰上辺りまで水に浸かり、靴やパンツ、ザックと中身もびしょ濡れに。
この登りを約1000m引き返すことは容易くない。
いくつかの枯れた沢が合流し分岐していたことを下っている時には気がつかなかった。
いや、引き返すなど夢にも思っていなかった。
路に迷ったことを認めたくない。
認めれば見える景色が恐怖に変わるから。
荷物が水を含み重量が増したせいか、
体力があってもあまりの傾斜と悪路に足が出ない。
ザックが樹林に引っかかり、不安定な岩が厄介で腹が立った。
親父がいつの日か登りは演歌を歌うと楽になると言っていたことを思い出した。
疲れがピークに達していたせいかXJapanの紅が頭をループする。
なんでだろう。笑
なんとか日没前に戻ることができた。
今回はきつい山旅であったが、人との出会いがあり。
そしてなによりこの神秘的な景色に僕は魅せられた。
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